紙が普及するまでは
文書は木簡や竹簡に書かれていました。
長くなると、複数の木簡や竹簡に分けて書いて
それらを革などの紐で綴じ合わせていました。
その紐が古くなって切れてしまうと
また綴じなおすのですが、その時に並べる順番を間違えることがあります。
それを錯簡(さくかん)といいます。
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この錯簡、順番が変わってしまうだけでなく、
一緒に保管されていた他の文書の木簡や竹簡が混じってしまうということも
起こってしまいます。
それで、由来の違う文書が複数混じった書物も出来上がってしまう。
現代に伝わっている書物も、その多くがそのような錯簡の結果、今の形になっていると考えられます。
暖淡堂主人が好きな「管子」は、まさに錯簡の一つの成果とも言えるかもしれません。
で、その混じりこんだ部分が「管子四篇」。
その「管子四篇」もさらに複数の別の文書のようです。
そもそも、古代の人にとって、書物は一人の人物が書き上げたものという意思はあまりなかったのかもしれません。
錯簡(さくかん)のこと
孔子は木簡に書かれた易を、紐が擦り切れるほど読んだと伝えられます。
その当時の人たちは、どのような所で、どのような姿勢で読書をしていたのか、とても気になります。
またお立ち寄りください。
どうぞご贔屓に。
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