百人一首には、古くは天智天皇から選者の藤原定家まで、様々な時代の多くの歌人の歌が選ばれています。
これらの歌の舞台がどのような土地であったのか。
そこに注目して作られたのがこの本です。
それぞれの歌には由来と関連する土地の地図が添えられていて、理解しやすくなっています。
この本を読んで勉強になったのは以下の2点です。
・歌に詠まれた東北の名所 雄島
・百人一首の歌人たちの意識していた日本
百人一首の歌に詠まれた土地は東北の雄島(現宮城県)を舞台にしたものが、ほぼ日本の北端になります。この辺りまでが、当時の京にいた人たちにとっての日本の限界であり、それよりも北は蝦夷の土地。自分たちとは異なる文化を持った人たちの暮らすところという意識があったようです。そこは支配の対象というよりも、交易などを通してつながっている土地でした。
・歌に詠まれた東北の名所 雄島
雄島は現在の松島にある島の一つ。ここは役人の赴任地としては日本の国の端。この土地に向かうことは、かなり厳しいものがあったでしょう。松島辺りが景勝地となるのは室町時代以降とのこと。平安から鎌倉の人たちにしてみれば、この辺りはまだまだ僻地。それでも歌人の心には、歌の題材となりうるべきものがあったのかもしれません。
昔の日本人が、日本の国の範囲をどのくらいと意識していたのか、とても気になります。
特に日本の北端はどのあたりだと考えられていたのでしょうか。
まだまだ勉強することはたくさんありますね。
またどうぞお立ち寄りください。
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