安心感の研究 by 暖淡堂

穏やかに日々を送るための試みの記録

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研究者だったから仕事を続けられた

こんにちは、暖淡堂です。

年内いっぱいで嘱託期間が満了される先輩社員と、今週会って話ができました。

ささやかな記念品を渡すと、喜んで受け取ってくれました。

自分もこうなりたいな、と改めて思いました。

 

自分は入社後、まず研究所で勤務しました。平成の初めの頃のことです。

何度か所属する研究部が変わったのですが、ある部署でのメンバーとのやり取りで激しく戸惑うことがありました。

 

データの解釈は上司の見解に従うべきという空気感

実験データをまとめて報告会で説明しました。データに基づいて推論をいくつか話していると、報告会参加者が少し息を呑んだ感じになりました。そして気づきました。部屋の中ほどにいた部長が不機嫌そうにしていたのです。どうも発表内容が、以前部長が示していた見解と食い違っていたようです。新入りの僕はそれを知りませんでした。それで、データに基づいて推論したのですが、そこからは出てこないような解釈で部署内は見解が統一されていたようです。そのときの司会を担当されていた先輩社員は、僕の発表が終わった後、苦笑いをしていました。

 

部署のメンバーは指示されたことをする

他のメンバーは、報告会ではデータ自体を示し、それへの見解や推論を話すということはありませんでした。そして、部長や上司がコメントをして、そのコメントからくみ取れる指示に従うという形で発表を終えていました。部長や上司も、なんだかはっきりとした指示を出すわけではなく、まあ、こういうことかもね、のようないい方でした。それでも、メンバーはそのコメントに対して、できるだけ正しい推論をしようと努力していました。僕は、なんだかおかしいなと思いながら、報告会に参加していました。そして、自分の報告で、部署のしきたりに反するようなことをしてしまったようです。

 

異なった見解を持つメンバーを説得する

報告会が終わった後、数人の先輩からふんわりと指導を受けました。仕事の方向性は上司が決めるからね、と。僕はその部分は納得できました。事業を進めないといけないので、それはそうだろうと。なんとなくしっくりといかなかったのが、データの解釈も上司が決める、という部分。そこは違うのではないかと思い、つい反論してしまいました。先輩社員からは困ったやつだな、という感じの扱いを受けました。その後、となりの研究部の部長からもやんわりとお説教をされ、研究所担当の役員にも呼ばれました。

 

会社で働き続けられたのは研究者だったから

そんなことがあってから、しばらくは真剣に会社を辞めることを考えていました。また、今思えば、軽いうつ状態になっていたかもしれません。それでも仕事を続けられたのは、自分が研究者だったからだと思っています。データとして得られた結果の背後には自然とか世界、宇宙があって、その前では誰もが平等であり、自由であるという信念が、研究者としての生活を続けている中で僕の中に生まれていたからだと。ずいぶんと職場内での摩擦も生じさせてしまいましたが、結局、その仕事も終わり、そのタイミングで別の部署に異動になりました。

 

今でも、自然や世界の前では、誰もが平等で自由であると思っています。生きていく環境は様々に変わり続けますが、その中で、確かな自分を持っていていいのだと。

 

一方で、企業として事業方針にしたがった判断もある。それもしっかりと理解できています。それは、研究者として譲れない部分があるからこそ、受け入れられるものだと思っています。

 

研究者としてのトレーニングを受けさせてくれた両親と諸先輩、恩師の諸先生に感謝しています。

 

研究者だったから仕事を続けられた

 

嫁さんからはずいぶんと個性的な人間だといわれます。

その僕と一緒にいられるのだから、嫁さんもそれなりに個性的かと。

その嫁さんが、我が家の娘のことを変わっているといっています。

なんだ、我が家は変わり者の一家か、と内心笑って暮らしています。

引き続きどうぞご贔屓に。

 

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