相沢沙呼さんの作品を続けて読んでしまった。このやり方では、「い」の作家に進むのがどんどん遅れてしまう。それでも、読んでしまった。
主人公の高校生、須川が自分の思いを告げてからも、酉乃初との関係は進展しない。冬休み、バレンタイン、演劇部の送別会。それぞれで事件が起こり、須川と酉乃は協力して解決するが、関係は遅々として深まらない。
それが気になって、つい読んでしまった。
これから読む人にネタバレしてしまうと申し訳ないので、ストーリーについてはほとんど書きません。
ただ、この本をミステリーとして読むのであれば、冒頭からの、なんとなく感じ続ける不安定感が、全編を通じた謎のヒントになっています。
ミステリーとしてではなく、出来事をそのまま追うような読み方でも、しっかりと楽しめます。
還暦前後の方々にもお勧めです。
こんな青春もあり得たのかな、なんて思いながら読書の時間をお過ごしください。
心揺れる季節の不安定感
相沢沙呼 「ロートケプシェン、こっちにおいで」
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