太鼓持ちの松廼家露八が、お座敷で旦那に問われるままに語る歴史講話。
題材がどれも面白い。
これらを太鼓持ち露八が、自身の思い出を交えて語る。酒が入っているので言い過ぎもあるようだ。また、作者の地声も混じる。
森の石松のモデルや清水の次郎長の本当の姿など、とても興味深い。家康のすり替わりなど、ありえないと思うが、それも可能性として絶対ないともいえなくなってしまう。
圧巻は龍馬を斬った人物とその黒幕に迫る「龍馬を斬った男? 今井信郎」である。
龍馬はなぜ斬られたのか、その理由はなにか。当時の証言は二転三転している。その背後に維新期の大物の姿が浮かび上がる。
歴史に関心のある方にとって、どれも心に引っかかりのあるテーマ。
読み始めたら一気に最後まで読み続けてしまう本である。
露八史観 大江戸ひっくり返史 阿井渉介
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