まだ、実家にいた頃。
家族はテレビを観ながら夕食をとる習慣があった。
祖父が夕食までテレビの前で晩酌をしていた。
祖母が用意した簡単なつまみを食べながら、一升瓶から注いだ焼酎をゆっくりと飲んでいた。
退職してからの習慣だった。
祖父のその姿を見ると、一日の終わりを感じた。
祖父の周りに少しずつ家族が集まり、全員がそろうと夕食になった。
夕食の時に観ていたテレビ番組をいくつかぼんやりと覚えている。
それを家族で一緒に観ていた。
子供向けの番組も観させてもらっていた。
ただ、本当に子供向けなのだろうかと不思議に感じる番組もあった。
画面が全体的に暗く、まるで疲れたときに見ている夢のようであった。
当時の我が家にあったテレビのせいかもしれない。
あるいは記憶が変化してしまっているのだろうか。
魔人バンダー 薄暗い画面の記憶
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