これも、ある意味SF(Speculative Fiction)である。
アゾットという国の諸々の事物を記載した事典である。
時々、我々の知る国の出来事も比較対象として現れる。
ほとんどそれは揶揄されるためでもあるが。
「過客」と「検問官」、それと「詩人」。
雲母の薄片や紙石鹸で作られた詩集。
忘れっぽい人々が暮らす国で、ひときわ儚いものたちが輝いている。
この本も、なんだろうなんだろうと思いながら、最後まで読み切ってしまう。
読み終えた後、きっと自分でもページを付け足したくなる。
そんな本である。
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