太平記によって描かれる動乱の時代には、多くの綺羅星が輝き、流れていった。
主人公は北畠顕家。
本書に出会って、貴族であっても武士を率いて戦をしていたことを改めて知った。
若くして、南朝側の一軍を率い、鎌倉幕府体制崩壊後は足利尊氏と対立した。
そして何度も足利尊氏を敗走させている。
その生き様は、流星のようだ。
一瞬の、あまりにも強すぎる光芒。
北方謙三さんの文章を読み終えた後も、その残像はいつまでも瞼に残った。
その鮮やかさは、おそらく男泣きの涙も誘うだろう。
破軍の星 北方謙三
にほんブログ村ランキングに参加しています
