こんにちは、暖淡堂です。
「管子四篇」の中の「心術」を、少しずつ、ゆっくりと読んでいます。
「心術」には、現代を生きる私たちにも響く言葉がたくさんあります。
特に世の中で生きていく上で自分の態度を決めかねている人。
社会や組織の中での自分の振る舞いに対して悩んでいる人。
そんな人にとって「菅子四篇」の言葉は響くはずです。
現代は社会の中での自分のあるべき在り方が見えにくくなっています。
「菅子四篇」を、できるだけ多くの人に読んでもらえたらと思っています。
で、この「菅子四篇」の部分を、頑張って自分で現代語訳してみました。
ただ、ちょっと文章が硬いなあと感じる部分もあります。
そのうち、全面的に書き直してみるつもりです。
冒頭の漢字十七文字について、改めて解説します。
心之在體、君之位也。九竅之有職、官之分也。
菅子四篇「心術」
以下の記事もご参照ください。
- 九竅とは具体的にはなんのことか
- 世の中とはどのようにつながっているか
- 心は世の中とどのようにかかわるのか
九竅とは具体的にはなんのことか
前回、九竅とは身体にある九つの穴であると説明しました。
特に頭にはそのうち七つあり、両目(二つ)、両耳(二つ)、鼻(二つ)、口(一つ)です。
それぞれに役割があります。簡単に言えば感覚器官のことですね。
世の中とはどのようにつながっているか
「心術」の書き手は、九竅を介して人は世の中とつながっていると考えました。
目で見て、耳で聞いて、鼻で嗅いで、口で味わいます。
つまり、九竅とは、人が世の中とつながるための器官と考えていたようです。
心は世の中とどのようにかかわるのか
人は目で見たものや、耳で聞いたもの、鼻で嗅いだり、口で味わったものに対して、欲を抱きます。
自分の外にあるものを、自分のために何とかしたい。
そう思うのですね。
必要な分だけ、ちょうどよく欲しがるといいのですが、過大に欲しがってしまうこともよくあります。
そして、もっと見たい、もっと味わいたいなどの欲を募らせ、それらを手に入れようとして、ことさらになにかをしようとしてしまいます。
「管子四篇」は、そのことさらな振る舞いをいましめます。
虚ろな心を綺麗に浄めることで、道とともにある生き方を実現できると言います。
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