還暦記:暖淡堂

還暦前後の日々の記録

九竅のことを少し詳しく:春秋時代から伝わる心術の歴史 第3回

こんにちは、暖淡堂です。

「管子四篇」の中の「心術」を、ゆーっくり読んでいます。

この「心術」には、現代を生きる私たちにも響く言葉がたくさんあります。

 

まだ、冒頭の漢字十七文字しか読んでいませんが、ここでおさらいします。

この後を読み進めるにあたって、意識しておくと全体の意味が把握しやすくなるからです。

 



九竅のことを少し詳しく

 

  • 九竅とは具体的にはなんのことか
  • 世の中とはどのようにつながっているか
  • 心は世の中とどのようにかかわるのか

 

九竅とは具体的にはなんのことか

前回、九竅きゅうきょうとは身体にある九つの穴であると説明しました。特に頭にはそのうち七つあり、両目(二つ)、両耳(二つ)、鼻(二つ)、口(一つ)です。それぞれに役割があります。簡単に言えば感覚器官のことですね。

 



世の中とはどのようにつながっているか

「心術」の書き手は、九竅を介して人は世の中とつながっていると考えました。目で見て、耳で聞いて、鼻で嗅いで、口で味わいます。つまり、九竅とは、人が世の中とつながるための器官と考えていたようです。

 

心は世の中とどのようにかかわるのか

人は目で見たものや、耳で聞いたもの、鼻で嗅いだり、口で味わったものに対して、欲を抱きます。自分の外にあるものを、自分のために何とかしたい。そう思うのですね。必要な分だけ、ちょうどよく欲しがるといいのですが、過大に欲しがってしまうこともよくあります。そして、もっと見たい、もっと味わいたいなどの欲を募らせ、それらを手に入れようとして、ことさらになにかをしようとしてしまいます。

 

管子四篇は、そのことさらな振る舞いをいましめます。

 



次回は、心術の18文字以降を読んでいきたいと思います。

 

引き続きどうぞよろしく。

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dantandho
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