安心感の研究 by 暖淡堂

穏やかに日々を送るための試みの記録

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2023-01-01から1年間の記事一覧

暖淡堂ブログファミリーの2023年を振り返る

こんにちは、暖淡堂です。 2023年も今日で終わり。 コロナによる制約が緩められたので、今年は去年とは随分と生活時間のパターンが変わってしまいました(肯定的な意味で)。 基本、暖淡堂ブログは朝活で作業していますので、出勤しても、テレワークでも、基…

母と二人で行った小学校の入学式 タイツについた泥はね汚れ 【沙河22】

ついに小学校の入学式の日が来てしまいました。 朝から小雪の舞う、寒い日でした。 小学校には母親と二人で出かけました。 雪解けの水で、道はぬかるんでいました。 半ズボンの下にはいた白いタイツに泥水が跳ねたのを、母親は気にしていました。 入学式が終…

間者 鬼役(六)坂岡 真 巨額の富に群がる悪人を裁く

日蓮宗を奉じていた感応寺は、幕府の禁じた不受布施を行った罪で、天台宗に改宗させられていた。これの復興と新たな寺社の建立を将軍家斉の側室お美代の方の父、日啓が企んだ。日啓は感応寺で催される富くじのもたらす莫大な利益に目をつけたのだ。 さらには…

「退職の日」 さだまさし 大学受験を前にした年末に聴いた曲

こんにちは、暖淡堂です。 年末になると思い出す曲があります。 高校3年生の年末のこと。 冬休みに入ってから、レコード屋さんでさだまさしさんの「夢の轍」を買いました。 1982年12月11日発売だったようです。 それから少し遅れて購入。 で、買ってきてすぐ…

結局、年末年始は歯が一本欠けた状態で過ごすことになりました

こんにちは、暖淡堂です。 11月末頃から奥歯の治療をしていたのですが、スケジュールの都合等で、年末年始をまたぐ形になっています。 で、昨日年内最後の治療に病院に行きました。 歯が無くなったところに仮歯を入れたのですが、治療中に何度か外れ、家に帰…

「陰摩羅鬼の瑕」 京極夏彦 苦悩する探偵、狼狽える作家、笑う退職刑事

こんにちは、暖淡堂です。 極私的京極祭、北海道帰省中も続いていました。 帰省前に読み始めて、帰省後に読了。 ボリュームがあるので、おそらく帰省期間中には読み終わらないだろうなと思って、本はこれ一冊だけ持って行きました。 これ一冊だけでも、しっ…

【現代詩】「港と駅のある街で 4」 吹雪の最中に聞こえる泣き声のこと 現代詩の試み

港と駅のある街で 四 雪が重く練りこまれた空間の底を揺するように 遠い汽笛が微かに響く 不意の風が 雪の落下する軌跡を崩す 灯りを消した駅の隅の暗がりで 何かが泣き続けている また、汽笛が聞こえる と、暗がりで立ち上がるのは 小さな子供だ そして 雪…

「彼女は存在しない」 浦賀和宏 物語に騙される楽しさ

こんにちは、暖淡堂です。 普段あまり読まない作家の作品から。 「彼女は存在しない」 浦賀和宏さんの作品です。 * 父の死、恋人の死、叔父の死。それぞれの事件に関わる「彼女」。その「彼女」とは誰か。 解離性同一性障害により生み出されている「彼女」…

年内の仕事は本日まで 自分よ、今年もお疲れ様 来年もボチボチやろうぜ

こんにちは、暖淡堂です。 皆様、年内は何日までお仕事でしょうか。 僕は、今年は今日(27日)までにしました。 年休(有給)消化で、早めに年末のお休みを取ることにしました。 今年は色々とありました。 職場の体制が変わって、僕以外の管理職の位置付けが…

砂川市の小さな本屋さん「いわた書店」 小説を読み始めた頃のこと 2023年12月8日 午前11時40分頃

こんにちは、暖淡堂です。 2023年12月8日(金)の午前11時40分頃、砂川の本屋さん「いわた書店」に立ち寄りました。 いわた書店は「一万円選書」で有名になっていますね。 NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」で取り上げられてから、注目を集めているよう…

【現代詩】「港と駅のある街で 3」 零下の街に降り積もる雪 現代詩の試み

港と駅のある街で 三 不意に音が止む と 空間を埋める雪に遮られていた 街燈の光が浸潤するように 雪片と雪片との間の空隙に広がる そして 全空間が乳白色に輝き始めたとき (…微かな羽音… 赤信号が一斉に明滅を開始する と また雪が 音が そして息苦しい空間…

「秋風に たなびく雲の 絶え間より」 左京大夫顕輔 白河院、崇徳院、藤原忠通に近仕した六条家歌人

百人一首第79番目の歌の作者は左京大夫顕輔さきょうのだいぶあきすけ(藤原顕輔)です。 白河院、崇徳院、藤原忠通らに仕え、勅撰集の撰集を行っています。 今回は左京大夫顕輔について紹介します。 左京大夫顕輔とは 生年は1090年、没年は1155年。 保元の乱…

歯の治療中は思いがけないところに負担をかけてしまうようです

こんにちは、暖淡堂です。 現在、奥歯の治療中です。 仮歯を入れているのですが、普段と歯の高さがちょっと違うので、その影響で思いがけないところに負担が生じています。 忘れないうちにまとめておこうと思います。 頬の内側を何度も噛んで痛い 噛み合わせ…

自分の将来に対する漠然とした不安 豊沼-砂川(三十四)

高校では、クラスメートとうちとけるということがほとんどなかった。ごく少数の友人と、高校三年間を通じて付き合っただけだった。部活動もまじめにはやらなかった。演劇部のお手伝いのようなことはやった。学校祭での発表や高文連への参加の準備は楽しかっ…

世界中のファンを魅了するVocaPandaの歌唱力

当ブログで紹介しているVocaPandaさんは、フィリピン出身の女性シンガーです。 力強く美しい歌声でアニソンのカバーを歌い、YouTubeを中心に世界中のファンを魅了しています。

【現代詩】「港と駅のある街で 2」 零下の街に降り積もる雪 現代詩の試み

港と駅のある街で 二 零下の街を 灰色の男たちはさまよう 雪は激しく降り続け 大気に濃密に練りこまれる 置き去りにされた何台もの車に 雪は厚く降り積もる 灰色の男たちは車の上に這い上がり 雪で視界の閉ざされつつある周囲を 空洞になった眼窩で 不安げに…

「案山子」 さだまさし 故郷を想う季節に

こんにちは、暖淡堂です。 先日、駆け足で実家に帰ってきました。 本当はもう少しゆっくりとしたかったのですが、会社に勤めている間は難しいですね。 年末年始には、郷里に帰られる方も多いかと。 どうぞ穏やかな時をお過ごしください。 久しぶりに会う方々…

歯の治療が年末年始をまたいでしまうのはちょっと辛い

こんにちは、暖淡堂です。 30年以上前に奥歯の治療をして、歯を抜いた部分にブリッジを入れていました。 それが、今年の春に左側、秋の終わりに右側が、それぞれ調子が悪くなり。 左側は春に治療を終えていたのですが、右側は現在治療中です。 そちらは年末…

北海道の春、小学校入学直前の頃のこと 【沙河21】

いよいよ小学校入学時期が迫って来ました。 家の中でヌクヌクと過ごす最後の冬です。 雪の多い冬だったように記憶しています。 いつも一人きりで雪の中で遊んでいました。 その冬も終わり、春じわりと近づいて。 暖かな風が吹く頃になりました。 【沙河】昭…

【現代詩】「港と駅のある街で 1」 北の街の一夜の情景 現代詩の試み

港と駅のある街で 一 雪の激しく降る夜 誰もいなくなった駅に ひっそりとたどり着いた列車から 灰色に膨れ上がり 眼球の溶け落ちた男たちが 何人も、何人も降り立ち 暗い改札口を抜けて 雪の降り続く街の中にさまよい出るのだ ***** 冬の夜の幻想。 風…

「定年を迎える年に出向し、その後は出向先への転籍を考える」というある意味人生の節目について

こんにちは、暖淡堂です。 2023年11月末に、次年度中での出向の打診がありました。 家族と相談して、出向することを了承しました。 おそらく今頃は人事部が諸々調整しているところかと思われます。 現時点で定年まで1年と少し。 部署の新しい体制では、実際…

真田信幸の闘い―真田太平記の後、未知の世界へ

こんにちは、暖淡堂です。 池波正太郎の「真田騒動 恩田木工」を読みました。 簡単に作品を紹介すると以下のようになります。 関ヶ原の戦、大阪冬の陣、夏の陣を生き延び、外様ながら信州松代藩の藩主となった真田信幸。 京都に住む才女お通の方との心の通い…

「多々良先生行状記 今昔続百鬼 雲」 京極夏彦 妖怪馬鹿として「ある(実存)」ということ

こんにちは、暖淡堂です。 極私的京極祭、まだ続いています。 今回読んだのは「今昔続百鬼 雲」。 「多々良先生行状記」という副題つき。 「百器徒然袋 雨」は2001年11月5日に第一刷発行です。 ついに21世紀に入りました。 この本に収められた作品群の主人公…

【現代詩】「砂/すな」 ここ、ではない、遠い場所への視線 現代詩の試み

砂/すな まわり 時に 落ち 休日の午後 冷たく 影 流れ込んで 春は まだ 土の下にも きていない 期待などしない 鴉だけが その鳴き声に 時の 細い糸 祈る 木々の先 巻き込まれるのを 匂わせて しかし 遠く しかし 古く なにを 思い浮かべる ふるかえる 子供 …

「淡路島 通ふ千鳥の 鳴く声に」 源兼昌 光源氏が侘び住まいした「須磨」の情景を詠う

百人一首第78番目の歌の作者は源兼昌みなもとのかねまさです。 宇多源氏に連なる人で、当時の歌壇で活躍しました。 今回は源兼昌について紹介します。 源兼昌とは 生没年は不詳です。 官位は従五位下まで。 あまり官位には恵まれませんでした。 後に出家した…

砂川のスイーツ ふるさと納税返礼品で入手できるのは? 

こんにちは、暖淡堂です。 我が故郷、北海道砂川すながわ市はスイーツに力を入れています。 もともとお菓子屋さんが国道12号線に面していくつかあって、商品が全国的に有名になったものもありました。 それで、市としてもアピールすることになったようです。…

北海道砂川市にある中央市場の思い出 僕の「一杯のかけそば」 2023年12月8日 午前11時35分頃

こんにちは、暖淡堂です。 2023年12月8日(金)の午前11時35分頃、街中をあるいていて、とても懐かしい建物を発見しました。 複数の商店や食堂が集まっている「中央市場」です。 この写真に写っている建物も、もうだいぶん古いと思いますが、僕が覚えている…

「チンギス紀<十>星芒」 北方謙三 1210年頃の中国

岳飛伝で描かれた時代から数十年後の13世紀の中国大陸。 北の地ではモンゴルをまとめたテムジンが、長老たちの集まるクリルタイで大汗に推戴された。 そのとき、チンギスという名前も与えられた。 草原の覇者、チンギス・カンとなったテムジンは、支配地内を…

心が急激に成長していた頃 そして不安定だった 豊沼-砂川(三十三)

まだ木造校舎だった頃の砂川南高校に入学した。新校舎の建築が高校二年の頃に始まり、高校二年の後半は新校舎を使った。全学年が新校舎に移ったのは、その翌年だった。新校舎は明るくきれいだったが、好きにはなれなかった。うまく表現はできないが、例えば…

【現代詩】「坑 道」 境界を突き抜けるもののイメージ 現代詩の試み

坑 道 「私」の部屋の地下を 灰色に膨れ上がった男たちが 掘り続けている 硬い地層には 肉が剥がれ落ち 骨だけになった指を突き立て 柔らかな腐葉土を 歯の抜け落ちた 口いっぱいに詰め込みながら 少しずつ、少しずつ あの北の駅に向かって あの霧に包まれた…

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