夜の豊沼駅で思い出すことがいくつかあります。
今回はそのうちの一つ。
「音」に関わる思い出です。
現在の砂川の様子は、ストリートビューのリンクでご確認ください。
豊沼駅のこと(2)
実家は豊沼駅よりも高いところにあり、距離も離れている。
だから、実家からは駅は見えない。
見えないはずであるが、見えていたような気がしている。
それはおそらく、夢の中で見ていたのだろう。
見えていた駅は、決まって夜の暗い背景の中にある。
暗闇の中を、灯りをつけた蒸気機関車が入線してくる。
その光景を、自宅近くの、田んぼの畦道から見ている。
それを、実際に経験したことのように、思い出す。
子供の頃、自宅で寝ていると、蒸気機関車の走る音が聞こえた。
それは確かだ。
夏の夜の、田んぼで盛んに鳴いている蛙の声。
遠い、レールの軋み。
虫の声。
布団の中で、目を閉じながら、そんな音に包まれていた。
それで見ていた夢なのかもしれない。
昭和の頃、豊沼駅の構内には跨線橋がなかった。
プラットホームの間の移動のときは、階段で線路に降りていた。
列車が十分に遠くにあるか、止まっている間に移動するものだった。
それでも、いろんな人がいる。
ギリギリでも渡ろうとする人はいる。
そんなときに、蒸気機関車であれば汽笛を鳴らす。
それ以外の理由でも鳴らしていたのかもしれないが。
その汽笛を、僕は、自宅で半分まどろみながら、何度か聞いた。
*☺☺☺☺☺*
昭和の砂川:豊沼駅の思い出 続き

dantandho